独学で使った教材一覧【日本語教育能力検定試験】

大学では文学部国文学科に所属していましたが、ただのモラトリアム期間として4年間を過ごしてしまったので学科で学んだことがほとんど頭の中に残っていない状態。
そして、高校までで学ぶいわゆる「国語」と「日本語教育」はまったくの別物。
私の日本語教育に関する知識はゼロでした。

しかし、そんな私でも約半年間の独学で試験に合格することができました。

今回は令和3年度の日本語教育能力検定試験合格にあたり、私が使った教材19冊を紹介します。
(画像をクリックするとamazonの紹介ページにとびます)

 

日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版


言わずもがな、日本語教育能力検定試験の勉強において必須のテキストです。
YouTube動画を観ながらひと通り読んだら、あとは過去問をやるたびにわからない事項が掲載されているページを辞書のように引く、という使い方をしました。
章末の確認問題は用語の暗記テストみたいなものなので、解けなくて大丈夫です。

 

日本語教育能力検定試験に合格するための用語集


用語だけ覚えても意味がない(用語を見てそれがどういうものかをなんとなくわかっていないと試験問題に対応できない)ので直前期に使用。
私はひとつひとつを確実に覚えていくよりも、目にした回数が多いことが重要と考えているので、通勤中や美容室での待ち時間中などにとにかく早回しで見ていった感じです。

 

日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識


日本語とは、教育とは、日本の社会における日本語教育とは、についてひと通りまとまっている本ですが、勉強を始めた頃に1回読んだ後は読み返していません。

 

日本語教育能力検定試験に合格するための記述式問題40


9月から手をつけました。
この本については記述対策の記事で触れます。

 

令和3年度日本語教育能力検定試験 合格するための本


かんたんに試験に出る各分野の概要を説明してくれている本。
情報収集時期にいろいろなブログで紹介されていたので購入。
重要キーワードまとめや演習問題もついています。
いろいろな問題に触れるために何度か解きましたが、問題の形式(問い方?)が感覚的に私に合わなかったなぁ~という感想が残った本でした。

 

日本語教育能力検定試験 試験問題


過去問です。
令和2年度から平成28年度までは各年度4回ずつ。
平成26~27年度は10月になってから模擬試験感覚で始めたので各年度2回ずつ解きました。
いちばん最初に解いた時は問題文の意味がわかりませんでした。

解いて、解説サイトやYouTube動画を観ながら赤本を見返ししていくうちに何を聞かれているのかがわかるようになり、問題を見たら「たぶんあの問題と似た考え方で正解を導き出せるはず」と直感できるようになるとモチベが上がり、さらに解きたくなるという魔法の書でした。
試験Ⅰの問1をクイズ問題だと感じられるようになればイイ感じだと思います。
冊子には書き込みはしませんでしたが、何度も間違える問題はコピーしてノートに貼り込み、答えもメモして1問1答形式で見返せる「間違いノート」を作成。

試験1ヵ月をきってからは全部を通して解くことに加え、試験Ⅰの問1を令和2年度から平成28年度まで通して解くという「串刺し方式」でも解きました。
問〇番は毎年同じ感じで出題されるんだな、という感覚を掴めるのでやっておくと良い解き方です。

 

日本語教育 よくわかる音声


問1のアクセント問題について、数をこなしたかったので夏休みの弱点補強期間に購入。
試験ではここまでは問われないな~と思った部分はさらっと読み流すだけに留めました。
実際に学習者に触れあうようになると「母語の干渉」など参考になる部分があり、試験後も使える本です。

 

国際交流基金日本語教授法シリーズ2 音声を教える


母音と子音から、拍とリズム、アクセント、イントネーションについて記載がありましたがどちらかというと、試験後に「教える」立場になってからの方が参考になる本でした。

 

考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法


夏になった時点で「テンス、ヴォイス、ムード、アスペクト、自動詞と他動詞……よくわかってないわ……」と気づき、焦って購入。
文法は何かにつけ問題に絡んでくるので、できれば早いうちから赤本を読む → この本で理解補強、問題演習をしておけばよかったです。

 

2分で読解力ドリル


はま先生のツイートを見て読解力を鍛えねば!と思い、すぐに購入して2周しました。

 

日本語教育能力検定試験 検定ジャスト問題集


とあるYouTube動画で『日本語教育能力検定試験実戦予想問題』がすごい!と紹介されていたのですが、現在は予想問題集は発刊されていません(amazonでは数十万円にお値段高騰中)。
検索した結果、『検定ジャスト問題集』となって発行されているという情報に辿り着きました。
『合格するための本』の演習問題に触れながら同じアルクさんが出している『新版 日本語教育能力検定試験 合格するための問題集』は私には合わなそうだと思ったので、こちらの問題集を購入することに決めたのでした。
(ほかのテキストでもそうですが、やってみて感覚的に合わないと感じたら無理してやり通すことはないと思います。解けない・理解できない=モチベダウンとなってしまうので)

 

通称「トラ本」と呼ばれる、この問題集はとても良かったです!
まず、冊子の大きさがA4判で、実際の試験問題と同じ大きさです。
冊子には3回分の問題が収録されています。
さらに解答は別冊子となっていて、しっかり解説をしてくれているのです!
丁寧すぎる!

さらに、さらに、問題を解きながら嫌な気分になりません(笑)
正直、(実際の試験問題を含め)「こんな問い方、なんかいやらしいな……」と感じる問題ってあるんです。
でも、この問題集は「あっ、そういう点を問うてきますか^^」とか、すごく前向きな気持ちで問題に取り組めたんです。

著者の泉先生は長年、試験問題を研究されているということで、毎年、その“読み”が受験生から好評のようです。
実際、今年出題された「フレイレ」に関する知識は、第5版の赤本には掲載されていませんでしたが、この問題集の解説を読んで得たものでした。
トラ本よ、ありがとう……そして、ありがとう。

過去問にプラスして何か別の問題集にも触れたいという方にオススメです。

市販では買えない問題集なので購入を希望される方は来年春頃、こちらのブログをチェックしてください。

言語デザイン研究所 検定WEBレポート 記事・出版のご案内

言語デザイン研究所は、多文化共生社会における言語政策の研究・実践、とりわけ日本語教育に関する支援を通じて、多様な文化の相互理解の進展に寄与することを目的として…

 

最後に

最終的には過去問を解いて「実際の形式」に慣れることがいちばん大事だと思います。
いろいろな本も買って読んで解きましたが、過去問を解いてできなかった部分を補強するのが主な目的です。

独学は心が折れそうになることの連続です.
試験当日の心の支えになるのは「過去問にたくさん触れてきた」という事実です。

これから試験勉強をはじめる皆さん、よい過去問ライフを!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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